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関西学院大学 新月塾 ブログ Kwansei Gakuin Crescent School Blog

新月塾は、関西学院を卒業し、首都圏で頑張っている若手および中堅同窓生のための集いです。

2008年06月 | ARCHIVE-SELECT | 2008年08月

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今時大学ランキングを考える

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本日は、「大学ランキング」について取り上げてみたいと思います。

 言うまでもなく、今どきの「大学選びのためのリソース」は、実に多様化しております。筆者が受験生だった20云年前は、今みたいにネットで情報を取ったり、オープンキャンパスで学校を訪問するということはありませんでした。そんな時間があれば、受験勉強の時間に当てるべきだと言われました。それは、「大学選びの基準」が今よりもっと単純明確で、河合・駿台・代ゼミの大手予備校が作った、前年度の模試受験生の合否結果に基づく、言わば他人の作った難易度ランキングで選んでいたということかもしれません。

 私事ですが、筆者が選んだ経済学部は、関西四私大では関学がもっとも難易度が高く、かつ先生も著名な方が多く、就職も強いという評判があり、親や周囲からのそうした定性的な情報で、決めていました。そんな長閑な時代でした。また経済学部は数学で受験できるので、京大・阪大崩れも多く、そういう学生は当然国立大への反発心が強いため、対抗ゼミでも就職活動でもライバル意識を燃やし、そこで培われた関学プライドが、卒業後もそれぞれの職場でずっと心の支えになってきたと思っています。

 このように大学の評価というものは極めて個人的なものであり、それゆえランキングなどというものを作り出せば、極めて作り手の恣意的なものにしかならないものです。また、ランキングが一旦作られてしまうと、統計の手法について触れられることはあまりなく、一人歩きしがちです。

 しかしながら今や受験雑誌や予備校関係者のみならず、プレジデント、ダイヤモンド、東洋経済などの一流ビジネス誌でも、「大学ランキング」という定義の曖昧なものを、様々な統計資料を駆使して作成し、特集記事として積極的に取り上げてます。もっとも統計と言っても、各誌の製作意図で部数増加が見込めるような切り口やタイトルで、同じような記事の焼き直しが多い印象を受けます。

 残念なのは、それらビジネス誌の掲載記事が、毎年発行される朝日新聞社の「大学ランキング」や読売ウィークリー、サンデー毎日などの、一般向け雑誌にも流用され、その結果、受験生や親御さん、企業の人事担当者が、学校教育の中身や学生生活の過ごし方とは全く別の次元で、学校に対する誤った先入観を持ってしまう虞があるということが問題だと思うのです。

 その最たるものが、下記のような特集です。

(Quote)

【年収1,000万円以上の企業に入れる大学ランキング】

大学の指標として有名企業への就職率があります。今回のランキングはさらに掘り下げて「年収1,000万円以上の企業」への就職率をランキングにしました。

「年収1,000万円以上の企業に入れる大学はこれだ!」

大学 確率(%)
1 一橋大学 12.1
2 慶応義塾大学 7.8
3 東京大学 7.6
4 上智大学 6.1
5 国際基督教大学 4.9
6 京都大学 4.4
7 早稲田大学 4.4
8 大阪大学 2.9
9 東京海洋大学 2.8
10 神戸大学 2.8
11 東京工業大学 2.7
12 筑波大学 2.6
13 立教大学 2.6
14 大阪市立大学 2.5
15 同志社大学 2.5
16 関西学院大学 2.4

(平成18年 プレジデント「大学と出世」より)

 学部別にみると経済学部、商学部、法学部、経営学部などが上位を独占しています。学部別でみても文系色が強い傾向にあります。こういった結果になった要因は、テレビ局や商社のように1,000万円越えの仕事に文系色が強いことが挙げられます。理系の研究、技術職は日本では十分に評価がされておらず、文系に比べて収入が少ない傾向にあります。

(Unquote)


次に、大学別の年収を取り上げたものです。

(Quote)

【偏差値ではわからない「稼げる大学はどれか」】

(大学 平均年収)

1 東京 843
2 一橋 841
3 慶應義塾 828
4 国際基督教 821
5 京都 812
6 上智 807
7 早稲田 806
8 筑波 795
9 東京工業 794
10 神戸 789
11 大阪 785
12 北海道 775
13 東北 774
14 大阪市立 769
15 名古屋 769
16 首都大学東京 769
17 九州 768
18 電気通信 767
19 横浜国立 765
20 大阪府立 764
21 同志社 761
23 関西学院 757

(平成18年 プレジデント10/16号「大学と出世」より)

(Unquote)


 そもそも職業選択は個人の自由であり、新卒で入社した会社に一生勤めることが少なくなってきたこの時代、終身雇用制を前提とした上記のような統計が何の意味を持つのか、と思いますが、一方で、少子化による影響で生徒獲得に走る大学、中でも私立大学の影響へは大きいものがあると言わざるを得ません。

 今時、大企業志向というのも時代に逆行している感じもしますが、一方で、大企業への就職率を親御さんや受験生を送り出す高校・予備校の先生が、わかりやすい大学選びの参考資料にしていることも事実です。「大企業への就職力強化」が私立大学の当面の課題となっていくことは事実なのかもしれません。

 そういう意味では、これを好機ととらえて、「就職に強い関学」をこれまで以上に積極的に強化していくとともに、対外的にも認知してもらえるような広報活動が、企業だけでなく、受験生の親御さんや高校・予備校の先生に対して必要になっていきているのでしょう。同志社などは、受験生向け学校案内(関学であれば「空の翼」にあたる)に、統計の手法などは全く触れずに、「○○の雑誌で○位」とか「社会から高い評価をいただいています」と堂々と宣伝に使っています。

 今回取り上げた大学ランキングに関する情報は下記を参照下さい。これも某大学の職員の作ったブログです。

大学のいろいろなランキング

 また、右欄のリンク先にも参考になる情報を掲載していますので、合わせてご覧下さい。
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